牡蠣の養殖方法
広島で牡蠣の養殖を広めた先人 小林五郎左衛門
広島県草津は牡蠣の養殖発祥の地という伝承があり、小林五郎左衛門は広島かきの本格的な養殖研究をして各地に養殖法を広めたと言われています。
古い文献によると、1673年に小林五郎左衛門が草津の海で「ひび建養殖法」という竹や雑木を使った養殖を始めたとあります。
ひび建養殖法の次に垂下式の「杭打式垂下養殖法」が昭和初期から昭和30年頃まで行なわれました。
戦後からは、風や波に強い竹を素材にした「筏式垂下養殖法」が考案され、急速に普及していきました。
現在、牡蠣養殖に使われている養殖法のほとんどが筏式を採用しています。
網文の牡蠣養殖
【1】牡蠣は、6月~9月にかけて産卵し、孵化した牡蠣の赤ちゃんは約2週間海の中を漂います。
そこで、時期を見計らってホタテ貝の貝殻で作った仕掛けを海に投入し牡蠣の赤ちゃんを付着させます。
【2】干潟など比較的波の静かな場所に移し、抑制棚というところで環境に慣れさせながら牡蠣を強くしていきます。
【3】抑制棚で強くした牡蠣を長い針金に間隔を開けながら通し替えを行います。
この作業を繰り返し行い、垂下連という牡蠣をつるしたものを養殖筏に約700本取り付けていろんな漁場の沖合で約2年間育てます。
【4】10月~翌年の5月が収穫時期となり、船のクレーンを使って一気に引き上げ、収穫します。
収穫後は紫外線を使用した洗浄機に一昼夜おいて身の中まで綺麗に浄化します。